露天や公衆、“映え”に空港内まで。本場フィンランドで個性豊かなサウナ巡り【12日目】

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この記事はShiftallのプロジェクトに関わるメンバーが日替わりでブログを更新していくアドベントカレンダー企画の12日目です。その他の記事はこちらのリンクからご覧下さい。

アドベントカレンダー2019
https://blog.shiftall.net/ja/archives/tag/adventcalendar2019/

こんにちは、サウナ・銭湯大好きカブレ佐藤です。現在プロジェクト管理・営業を主に担当しています。

私も9月にドイツベルリンで開催された家電見本市IFAに参加してきました。イベントレポートは他のスタッフが書いているので以下よりご覧ください。

自分の話が苦手でも説明員ならいける!? ビールと肉とIFAの思い出【11日目】

せっかくヨーロッパ方面に行くのであれば、休暇をいただいてどこか滞在しようと決めていました。時間効率よく移動ができ、価格がお安めの航空券をSkyscannerで探していたところ、フィンエアーの航空券がでてきました。

フィンランドといえばやはりサウナ。ムーミン、マリメッコ、イッタラ、サンタクロース…など有名なものが他にもあるはずなのですが、私にとってはフィンランドときたらサウナなのです。

そう、私はサウナカブレです。

サウナのことを思わない日はありません。

温度と湿度が適切に管理されたサウナルーム、足が凍えないぐらいに冷たい水風呂、そして外気浴。それらが全て揃った時に頭の中はトランス状態へ突入――

ドクッドクッと脈打つ鼓動を全身で感じ、「もう他のことなど考えなくてもいい」そんなお告げがふとやってきて、自分と向き合うあの不思議な時間。サウナによって開放されたあの瞬間を思うとついよだれが出てきます。控えめに言ってサウナって最高なわけです。

この航空券を見つけた時に、なんて私はツイているんだ!と運命を感じました。本場のフィンランドサウナを体験できるのですから。

というわけで、ベルリンから日本に向かって帰る途中、フィンランドの首都ヘルシンキに立ち寄り2日間滞在することにしました。

短めの滞在でしたが、合計6つのサウナを体験しました。ここではそれぞれのサウナがどんな様子だったかお伝えしていきます!

# 1.温まったら湖にドボン。湖畔の側にあるサウナ – Kuusijärvi Sauna

まずどうしても行ってみたかった湖畔の側にサウナ小屋のある「Kuusijärvi Sauna」というところへ。

ヘルシンキ郊外にあるバスに乗って向かいます。ヘルシンキ市内からはバスを乗り継いで1時間ぐらいで到着します。最寄りのバス停で降りてテクテク歩いていくと針葉樹林に囲まれた道が…!

早くもドキドキや…

こんな雰囲気。ザ・北欧の自然そのまんま!

受付を済ませて、服を脱ぎ、サウナ室へ。身体を温めてあとは水着に着替えて外にでます。

ドボンッ!

き、きもちいい!!空気も澄んでて、森林浴しながら大自然の中で味わうサウナ…こりゃ最高だなと。

この時は9月の上旬で水温はそこまで冷たくなかったです。Instagramでこの場所を設定して写真を見ると色んな季節に撮られた写真がアップロードされているのですが、当然のことながら冬のシーズンは湖の表面は凍っており、アヴァントと呼ばれる丸い穴を開けてその中に飛び込んで楽しんでいる人が多数。ちょっと怖いけどやってみたいな。

メインは電気サウナですが、サウナの元祖といわれているスモークサウナも用意されています。薪を燃やし長い時間かけて小屋を温めて楽しむタイプのサウナです。追加料金で入ることができます。初体験でしたがこちらも最高でした。

なによりこの大自然ですよ。まだヘルシンキに来て1回目のサウナというのに、早くも「またフィンランド来よう!!」と思わせてくれる最高のサウナでした。

つい、Tシャツを買ってしまいました…。カブレだからしょうがないね。
つい、Tシャツを買ってしまいました…。カブレだからしょうがないね。

# 2.ヘルシンキ市内で歴史のある公衆サウナ「Kotiharjun Sauna」

フィンランドスキスキ♡な感情が止まらなくなってしまった私はヘルシンキ市内へ戻り、ヘルシンキの中でも最も歴史のある「Kotiharjun Sauna」というところへやって来ました。

ここは住宅街のなかにあるサウナで、軒先には「SAUNA」と大きく書かれた看板が。

ローカルな感じがあってよいです。

受付でお金を支払うと、脱衣所へと案内されました。
木でできたロッカーがいい味出している…。北千住の大黒湯みたいな昔ながらの銭湯のよう。なんでも100年近く運営しているそうです。

ちょうど店を開けた時に私が来たようで、この時に中には誰もおらず貸し切り状態となっていました。

中はこんな感じで薄暗かったです。

サウナストーンが入った窯は上にあり、そこにお玉を使って水をぶっかけます。

ブシャアアァァーーーと蒸気が発生すると、サウナ室の中が徐々に温かくなってきました。

ムンムンとしたサウナ室の中で座って楽しんでいると、ぞろぞろ地元のおっちゃんたちがやって来ました。フィンランド語で何喋っているのか分かりませんが、ワイワイ楽しく世間話をしていて、なんだか微笑ましい。

「あちーなー出るぞ〜」とサウナ室を出るおっちゃんたちについて行くと、なんと腰にタオルを巻いたまま缶ビールを持って外にでちゃいました!

恐る恐る私も上裸のまま外へでると、入り口の休憩スペースで外気浴をしながらビールを飲んで、これまたワイワイ賑やかにやっているではありませんか。すげ〜

休憩スペースの向かい側はご覧のとおり住宅街。子供も歩いているのに、ここで上裸になっていいのか…と最初驚きました。
休憩スペースの向かい側はご覧のとおり住宅街。子供も歩いているのに、ここで上裸になっていいのか…と最初驚きました。

日本でサウナというと個人プレイの人が結構多いですが、ここフィンランドでは仲間で集まって語り会いながら楽しむ方が割と多いようです。ローカルサウナ最高!

# 3.儀式のように静かに楽しむサウナ「Kulttuurisauna Public Sauna」

ローカルサウナを後にした私は港のほうへ向かいました。このあたりはボートやヨットが横並びに係留してあり、カモメが自由に飛んでいます。

ここは都会の喧騒から離れた交通量の少ないエリアなのですが、サウナはあります。

なんともデザイナーズ感が漂う不思議な外観のサウナ。

中に入ると、非常に静かで独特のしんみりとした空気感があり、さっきの老舗のサウナとは違って喋っちゃいけない感じ。教会みたいで、ちょっと緊張しますね。

靴を脱いで上がると、修道服のような全身真っ黒な服を身にまとったオーナーがこのサウナの規則を説明してくれました。

  • 写真撮影は禁止
  • アルコール飲用禁止
  • 3人を超えたグループの来場はできない
  • タオルは持参する必要あり
  • ただしサウナ室にタオルは持ち込めない
  • サウナストーンに水をかける時はゆっくりとかける

なかなか厳しいルールです。ここに来ている人は、ほぼ一人で来ており、先ほどのサウナとは正反対。

当然のようにサウナ室も静寂に包まれており、みなまるで儀式のごとくサウナを楽しんでいる感じ。

この空間の中で、サウナストーンにゆぅーーっくり水を掛けてジュワワワーーーッ……と気持ちのよい音が室内に響き渡るのが最高なんす。

温まったら水着を着用して外に出ます。やや風が強いものの非常に気持ちがいい。

タラップがあり、バルト海に身体を預けて冷やすこともできます。

2013年にできた新しめのサウナで、こういうコンセプトサウナ、いいなあと。

# 4.2016年に開業。新業態の映えるサウナ「Löyly Helsinki」

映画『かもめ食堂』の舞台となったレストランでディナーを食べた後は、新業態のサウナへ。

ここは2016年にヘルシンキ市が開業した新しいサウナ ― Löyly Helsinki

ここはサウナ室が男女一緒(一般的には男女別)とのことなので、水着に着替えて更衣室を出るとなんと眼の前には暖炉が!?

写真に写っているのはおじさんですが、実際は若いグループがいっぱいいて、皆ビールやらワインなどアルコール飲料を片手にワイワイ楽しんでいるではありませんか。日本だったらご法度ですが、こういうのもアリなのかーーーー。リズミカルな音楽もいい感じに流れてて、超カジュアルサウナ。

外のデッキにも出られバルト海へドボンもできます。これ夜は寒いけど、昼間なら気持ちいいんだろうなーーー!

肝心のサウナはちょっと微妙で、あまり熱さを感じられず不完全燃焼感がありました。ここは2つサウナ室があるのですが、もう一つのスモークサウナ室は営業時間的に行けなかったのが悔やまれます。

併設されたレストランスペースは大人気。後から知ったのですが、限定のクラフトビールなど飲めるようです!

コンセプトとしては非常に面白く。友人連れて来たくなるなあ。一人はちょっとさみしい。

# 5.ヘルシンキに根ざした唯一のボランティアサウナ 「Sompa Sauna」

先ほどのLöylyにて、ある日本人旅行者と意気投合し、翌朝行きましょうと急遽決まったのがこちらの「ソンパサウナ」

ここは完全無料、寄付やボランティアによって運営されている特殊なサウナで、セルフサービス式です。24時間オープンでいつでも誰でも使えます。

しかし、ここへ行くのは非常に大変で、埋立地の開発工事現場を通らなければなりません。

なぜこんなところにサウナが?それは以下の記事が詳しいですので、ぜひご一読を。

ヘルシンキのサウナ文化を忠実に再現した公衆サウナ:Sompasauna

ヘルシンキ「最も公衆的な」ソンパサウナの成り立ちと写真集

ここではサウナに必要なサウナ小屋、ストーブ、薪、水、椅子や机やら何もかもが、誰かの善意によって提供されています。

「どんな人でもサウナを楽しむ権利がある」

そんなメッセージが伝わってきます。来たらわかる。

さあ、サウナを愛する誰かの善意に感謝して、ストーブに薪を入れてサウナ室を温めましょう!全て自分でやるのがソンパサウナです。

ちゃんとバルト海へのタラップも用意されています。

水深が深いので注意が必要です。何かあればここでは自己責任なので。

水温は16度とサウナーにとって最高の温度です。気持ちよかった!

ちなみに周りには何もなく誰も見ていないので素っ裸で行動しても問題ありません。この開放感よ!

手作り感が満載のサウナ小屋でしたが、とても最高でした。

今までの入ったサウナの中で一番に気持ちよかったもしれません。

また来たい!そう思えるサウナでした。

# 6.最後は出国前に空港ラウンジサウナへ

サウナ大国はフィンランドは、空港にもサウナを作ってしまうガチっぷりです。フィンエアーのラウンジにはサウナがあるのです。

全ての人が空港でサウナに入れるわけではないですが、フィンエアーの加盟する航空連合「One World」の上級会員であれば体験することができます。

国際線のエリアのラウンジに限られており、もしシェンゲン内エリアに入ってしまうと体験できなくなるので注意が必要です。

サウナを表すピクトグラム。こんなの、ここだけなんじゃないか?笑

更衣室の中はこんな感じ。ロッカーもセキュリティがしっかりしており安心。

ここがサウナスペースの手前の休憩スペースです。

更衣室は男女別々なのですが、サウナスペースはそれぞれの更衣室がつながったところにあり、おそらく混浴。

写真:<a href="https://bluewings.finnair.com/lifestyle/hot-tip-experience-a-steamy-layover-at-helsinki-airport/">Finairのサイト</a>より
写真:Finairのサイトより

中はこんな感じでMAX6名まで入れるこじんまりとしたサウナです。自由にロウリュができるのはもちろん、白樺の枝を束ねたヴィヒタも使うことができます。

サウナでさっぱりした後に飲んだクラフトジンは最高でした。サウナ付きラウンジだからできる至福の時間です。

JALで上級会員の貴方、ヘルシンキへトランジットで来るのであれば、ぜひフライトで疲れた体をこのラウンジサウナで癒やしてあげましょう。

# おまけ1:フィンランドにあるサウナの数はすごかった

サウナ大国フィンランドにあるサウナの数っていくつだと思いますか?

これ私も知らなかったのですがフィンエアーの機内誌を手にとったところ、書いてありました。

230万!!?? 目を疑いましたね。。

フィンランドの人口は550万ぐらいなのですが、単純計算で2~3人に1つサウナあるってわけですよね。集合住宅には必ずあるようなので、まさに生活に根ざしたものであり、文化なんでしょうね。すごい!

ヘルシンキ以外の都市のサウナも体験したくなりました。

# おまけ2:フィンランドでサウナ体験したなら、サウナグッズを買って帰ろう

もしヘルシンキに来て、サウナにハマったならサウナグッズを買っていきましょう。

観光スポットの一つである元老院広場の向かいに「SAUNA BOUTIQUE」と呼ばれる土産物屋があります。

ここではサウナハットや樹液で作ったオーガニックシャンプー、サウナストーンなどフィンランドならではのサウナ・バス用品など買って帰ることができます。

またここではGlobal Blueの免税を受けることができます。

北欧諸国といえば高い消費税率で有名ですが、フィンランドでは何を買うかによりますが、基本みやげもの屋では24%課されます。それが返ってくるわけなので免税手続きをやっておくとお得感がすごいです。ぜひ!

ビールまでサウナだぜ…@フィンランドのスーパーにて
ビールまでサウナだぜ…@フィンランドのスーパーにて

 

以上が、IFA出張の帰りにヘルシンキに立ち寄ってサウナを行き尽くした滞在記でした。一般的な観光地を全く回っていないことを告げると現地の日本人観光客に笑われましたが、こういう旅もいいもんでしょう?サウナ最高!

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